今人類は未来の為にどの様な種を蒔いているのでしょうか?
種とは私達人類が発する言葉です。「アメリカファースト」と言うと言葉に端を発し、今世界中で自分ファーストの風潮が日に日に力を増して来ています。経済、政治、軍事、環境の分野において世界の協調はなく,各々の「主張」「権利」「正義」「批判」だけが叫ばれていて、まるで第三次世界大戦の始まりを感じさせる状況になってきています。
新約聖書マタイ13章25節にこんなことばがあります。
「天国は、良い種を自分の畑にまいておいた人のようなものである。人々が眠っている間に敵がきて、麦の中に毒麦をまいて立ち去った。 芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。 僕たちがきて、家の主人に言った、『ご主人様、畑におまきになったのは、良い種ではありませんでしたか。どうして毒麦がはえてきたのですか』。主人は言った、『それは敵のしわざだ』。すると僕たちが言った『では行って、それを抜き集めましょうか』。 彼は言った、『いや、毒麦を集めようとして、麦も一緒に抜くかも知れない。収穫まで、両方とも育つままにしておけ。収穫の時になったら、刈る者に、まず毒麦を集めて束にして焼き、麦の方は集めて倉に入れてくれ、と言いつけよう』」
私達は自分の主義・主張を言葉にし始める時に始めは正しい動機や目的で始めるのですが、段々とそこに毒麦が蒔かれ始めるのです。そのような時こそ、私達は時間をかけてそれぞれの主義・主張がどの様な実になっていくかを見極める必要があります。もし、心に「憤り」「怒り」が芽生え始めているのなら気をつけてください。時にそれは炎の様になり、大切な関係や信頼を燃やしてしまうかもしれません。又は癌の様に蝕んでいき遂には全体を死に至らせるのです。
聖書にカインとアベルの話があります。有名な話なのでご存知の方もおられると思いますが、ここに引用します。
創世記4章
「日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。 4:4 アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。 4:5 しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、顔を伏せた。 4:6 そこで主はカインに言われた、「なぜあなたは憤るのですか、なぜ顔を伏せるのですか。 4:7 正しい事をしているのでしたら、顔をあげたらよいでしょう。もし正しい事をしていないのでしたら、罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めますが、あなたはそれを治めなければなりません」
残念ながらカインはその憤りを治めることが出来ずに弟のアベルを殺してしまいます。人類が犯した一番初めの殺人事件です。始めはささないな嫉妬心から始まり、それがやがて憎悪にかわり、そこから来る怒りの感情は火になり、遂には大火となって全てを焼き尽くしてしまうのです。
近年私達人類が蒔いてきた種はどの様な種類の実を結んできているのでしょうか?第一次・第二次世界大戦の教訓を生かし平和で愛と優しさに溢れる世界を作ることが出来たでしょうか?いいえ、残念ながら「歴史は往々にして韻を踏む」になっているようにみえます。
ガイアからの警鐘
今の人類の在り方に警鐘を鳴らし始めているのが、ガイアそのものです。ガイアとは地球・大気・全生命が一つの巨大な生命体を作っていて、その総称と言われています。今そのガイアが人類の様々な愚行に呼応するように、優しさが無くなり、豪雨、熱波、地震、気流・海流の変化が起きています。ガイアは神が創られた地球の自浄作用を司る生命体です。
我々人類が我が物顔に振る舞い続け、地球や他の生命体を滅ぼし続けるなら、ガイアは人類を自身の中で発症した癌と認定してしまうかもしれません。
希望はあります
私達人類が「争いの種」ではなく、「平和の種」を蒔き
「批判の種」ではなく、「慈愛の種」を蒔き
「悲しみの種」の変わりに「喜びの種」を蒔くのであればガイアに平安をもたらすかもしれません。
マタイ福音書5:9 「平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう。」
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